2024年7月1日に、トレンドマイクロから個人向けセキュリティソフトの新製品「ウイルスバスタートータルセキュリティ」が発売されました。
トレンドマイクロのセキュリティソフトといえば、国内販売本数No.1の「ウイルスバスタークラウド」が有名でですが、新製品「ウイルスバスタートータルセキュリティ」とはどのような製品なのでしょうか?
この記事では、同社の人気ソフト「ウイルスバスタークラウド」と、新製品「ウイルスバスタートータルセキュリティ」の違いについて詳しく解説します!
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ウイルスバスタートータルセキュリティーってどんな製品?
「ウイルスバスター トータルセキュリティ」は、2024年7月1日に、トレンドマイクロから新たに発売された個人向けセキュリティソフトの新製品です。
同社の人気セキュリティソフト「ウイルスバスタークラウド」の上位製品にあたり、最大6台のデバイスにインストール可能になったほか、これまで別製品として提供されていたいくつかの機能が無料で利用可能になりました。
これまで、トレンドマイクロが販売する統合セキュリティソフトソフトは3台までのデバイスにインストール可能な「ウイルスバスタークラウド」のみでした。
一方、ライバルのノートン360には、3台版に加えて、5台または10台までインストール可能な製品も用意されており、マカフィーリブセーフに至っては、そもそもインストール可能台数が無制限です。
子供もスマホやPCを所有することが一般的になり、一つの家庭で所有するデバイスはますます増えているのにもかかわらず、トレンドマイクロはこれまで3台を超えるデバイスを所有する人に対する選択肢を用意していませんでした。
しかし、今回「ウイルスバスタートータルセキュリティ」を発売したことで、ようやくウイルスバスターのラインナップに今の時代にあった家庭用セキュリティソフト製品が登場することになりました。
「スタンダード」と「プレミアム」の違いは?
ウイルスバスタートータルセキュリティには、ウイルスバスタークラウドと同様に、通常版(スタンダード)と、デジタルライフサポートプレミアムを追加したバージョン(プレミアム)が用意されています。
デジタルライフサポートプレミアムとは、24時間365日、各種OS、ソフトウェア、デジタル機器等の使い方について電話やメールで相談できるサービスです(サポート対象についてはこちらを御覧ください)。
デジタルライフサポートプレミアムは、一般的なソフトウェアやハードウェアに対するサポートであり、セキュリティに関するサービスではありません。通常はスタンダード版を購入すれば十分でしょう。
※なお、この記事では、単に「ウイルスバスタートータルセキュリティ」と記述している場合は「ウイルスバスタートータルセキュリティスタンダード」を指します。
ウイルスバスタークラウドとの機能の違いは?
ウイルスバスタークラウドとの一番大きな違いは、インストール可能デバイス数の増加(3台→6台)です。
加えて、これまで別売りされていた2つの製品(パスワードマネージャとフリーWiFiプロテクション)が、ウイルスバスター トータルセキュリティを購入する場合は無料で利用できるようになりました。
ウイルスバスター トータルセキュリティ | ウイルスバスター クラウド | |
---|---|---|
インストール可能台数 | 6台 | 3台 |
デバイスセキュリティ | ||
ネット詐欺対策 | ||
パスワード管理 | IDを5個以上管理したい場合は別製品「パスワードマネージャー」の購入が必要 | |
個人情報漏えい監視 (ダークウェブモニタリング) | 別製品「パスワードマネージャー」の購入が必要 | |
セキュリティ支援サービス | 別製品「パスワードマネージャー」の購入が必要 | |
VPN(Android, iPhone/iPad) | 別製品「フリーWiFiプロテクション」の購入が必要 | |
保護者機能 |
ウイルスバスタークラウドとの価格の違いは?
ウイルスバスター トータルセキュリティ | ウイルスバスター クラウド | |
---|---|---|
インストール可能台数 | 6台 | 3台 |
1年版 | 7,700円 (107円) | 6,380円 (177円) |
2年版 | – | 11,330円 (157円) |
3年版 | 16,940円 (78円) | 14,960円 (139円) |
ウイルスバスタートータルセキュリティは、ウイルスバスタークラウドよりもインストール可能デバイス数が増加しており、また機能も追加されているため、ウイルスバスタークラウドより高い価格設定となっています。
ただ、ウイルスバスタートータルセキュリティは最大6台のデバイスで利用できるため、多数のデバイスで利用する場合は、1台あたりの月額費用がウイルスバスタークラウドよりもかなり割安になります。
したがって、ウイルスバスタートータルセキュリティで追加搭載されたVPN等の機能が必要なかったとしても、保有するデバイス数が3台を超える場合は、迷わずウイルスバスタートータルセキュリティスタンダードを購入すべきです。
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ウイルスバスタートータルセキュリティの「お得さ」を計算してみる
ウイルスバスタークラウドには、他社の主力製品には標準で搭載されている個人情報漏えい監視やVPNが搭載されていません。また、パスワードマネージャーで管理できるIDの数にも制限があります。そのため、他社の主力製品と同等の機能を用意するには、別途製品を追加で購入する必要がありました。
一方、新製品のウイルスバスタートータルセキュリティでは、それらの機能がすべて追加料金なしで利用可能になっています。これがどのくらいお得なのか、実際に計算してみましょう。
まずは、1年版同士の比較です。
機能 | ウイルスバスター トータルセキュリティ | ウイルスバスター クラウド |
---|---|---|
デバイスセキュリティ+ネット詐欺対策 | 7,700円 | ウイルスバスタークラウド本体 6,380円 |
パスワード管理+個人情報漏えい監視+セキュリティ支援サービス | 別製品「パスワードマネージャー」 2,750円 | |
VPN(Android, iPhone/iPad) | 別製品「フリーWiFiプロテクション」 2,900円 | |
合計 | 7,700円 | 12,030円 |
ウイルスバスタークラウドのユーザーがウイルスバスタートータルセキュリティと同じ機能を揃えようとした場合、12,030円-7,700円=4,330円も余計なコストがかかります。
次に、3年版を見てみましょう。
3年版 | ウイルスバスター トータルセキュリティ | ウイルスバスター クラウド |
---|---|---|
デバイスセキュリティ+ネット詐欺対策 | 16,940円 | ウイルスバスタークラウド本体 14,960円 |
パスワード管理+個人情報漏えい監視+セキュリティ支援サービス | 別製品「パスワードマネージャー」 6,380円 | |
VPN(Android, iPhone/iPad) | 別製品「フリーWiFiプロテクション」 1年版2,900円+2年版5,000円 | |
合計 | 16,940円 | 29,240円 |
ウイルスバスタークラウドのユーザーがウイルスバスタートータルセキュリティと同じ機能を揃えようとした場合、29,240円-16,940円=12,300円も余計なコストがかかります。
つまり、ウイルスバスタートータルセキュリティは、ウイルスバスタークラウド+追加製品を購入する場合よりも、はるかに割安になります。しかも、保護できるデバイスの数はウイルスバスタークラウドの2倍です。
もしあなたが、ノートンやマカフィー等の有名セキュリティソフト会社の主力製品と同等の機能を求めているのであれば、ウイルスバスタートータルセキュリティの一択と言っていいでしょう。
トレンドマイクロの主力製品は「ウイルスバスタートータルセキュリティ」
ウイルスバスタートータルセキュリティは、これまでウイルスバスタークラウドにあったほぼすべての弱点を解消する製品です。
ウイルスバスタークラウドは、非常にわかりやすく使いやすいセキュリティソフトですが、インストール可能デバイス数が3台と少なく、またノートン等の競合他社製品にはずっと前から搭載されているパスワードマネージャー、ダークウェブモニタリング、VPNがすべて別売りなのが大きな弱点でした。
ウイルスバスタートータルセキュリティが発売されたことで、トレンドマイクロ社のセキュリティソフトはようやく競合他社製品と肩を並べることができるようになりました。
トレンドマイクロ社も、ウイルスバスタートータルセキュリティを今後の主力製品として位置づけています。
これから家庭用セキュリティソフトの購入を検討する方にとって、ノートン360デラックスやマカフィーリブセーフ等のライバル製品と比較すべき製品は、間違いなくウイルスバスタートータルセキュリティになります。
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今後のウイルスバスタークラウドの位置づけは?
ウイルスバスタークラウドは、同社の廉価版セキュリティソフトという位置づけになりますが、今後も継続して販売されます。
保有デバイス数が3台以下で、VPNやダークウェブモニタリング(個人情報の漏えい監視)も必要ないという方は、ウイルスバスタートータルセキュリティではなくウイルスバスタークラウドを購入するのも良いでしょう。
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