auショップでスマホを購入すると、「ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIII 」というセキュリティソフトの契約を勧められることが多いようです。
これはノートンの公式サイトでは販売されていない、携帯ショップ専用の特殊な製品なのですが、ネット上では「よく考えずに契約したが本当に必要?」「解約したいけど方法がわからない」、さらには「勝手に契約された」などの声を多く見かけます。
この記事では、「ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIII 」とはどんな製品なのか、また解約するにはどうすればいいのか、について解説します。
※月額版製品は解約方法が異なります。以下の記事を参考にしてください。
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auショップで契約したノートンって一体どんな製品?
auショップでスマホを購入する際に同時に契約させられることが多いセキュリティソフトは「ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIII 」です。(※2024年1月現在。以前は「ノートンモバイルセキュリティ with ダークウェブモニタリングII」という製品を販売していました)
これはノートンの公式サイトでは販売されていない、auショップ専用の製品です。
この「ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIII」は、以下の4つの製品・サービスを一つのパッケージにしたものです。
●ノートンセキュリティ
●ダークウェブモニタリングプラス
●付帯保証(サイバーリスク・クレカ不正利用附帯保険)
●「みんなの法律相談」の閲覧・利用
以下にそれぞれの機能・内容を説明します。
ノートンセキュリティ
「ノートンセキュリティ」は、ノートンの現行の統合セキュリティソフトである「ノートン360」の1世代前の製品の名前です。ノートンセキュリティには、ノートン360に搭載されているVPNとWebカメラ保護が搭載されていませんが、その他の機能についてはほぼ違いはありません。
ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIのインストール可能台数は1台なので、ノートンセキュリティ時代の製品ラインナップの中でもインストール可能台数が1台のみだったノートンセキュリティスタンダードに相当するものがパッケージングされていると思われます。
auショップではこのノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIIIをスマホ用セキュリティソフトとして販売しているようですが、ノートンセキュリティはWindows、Mac、Andorid、iOSで利用可能な製品です(製品パッケージにもWindows、Mac、Andorid、iOSのロゴが表示されています)。
ダークウェブモニタリングプラス
ノートンは数年前に「ノートンダークウェブモニタリング」という、個人情報の流出を検知する製品を販売していました。現在、ダークウェブモニタリングは単体の製品としては販売されておらず、ノートン360(デラックスおよびプレミアム)またはノートンIDアドバイザーの一つの機能となっています。
ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIIIで利用可能なダークウェブモニタリングプラスは、既存のダークウェブモニタリング機能に対して、金融取引の監視機能と復旧支援スペシャリストによる電話サポートを追加したものです。これは、実はノートンIDアドバイザーが持つ機能と同じです。
要するに、ほぼ「ダークウェブモニタリングプラス」=「ノートンIDアドバイザー」だと考えても差し支えないでしょう。
付帯保証(サイバーリスク・クレカ不正利用附帯保険)
ダークウェブモニタリングに監視対象として登録していたクレジットカードが不正利用された場合、被害を補償します。また、スマホに不正アクセスが行われた結果として他者に与えた損害を補償します。
「みんなの法律相談」の閲覧・利用
ネットいじめや、肖像権や著作権トラブル、詐欺など、インターネット上での法律相談を「みんなの法律相談」(提供:弁護士ドットコム)で閲覧、および匿名での相談ができます。
ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIの価格は?
ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIには2年版と3年版があり、価格はそれぞれ以下のようになっています。
2年版 | 3年版 |
---|---|
20,680円 | 27,060円 |
auショップで購入する際は分割払いでの契約を勧められることも多いようです。その場合、例えば3年版の場合は、以下のような形で支払うことになります。
●24回払いの場合
初回1,139円、2回目以降1,127円
ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIは高すぎる?
ネット上の口コミを見ると、ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIは高すぎる、という意見がかなり多く見られます。そこで、本当に割高なのかどうかを詳しく検証してみましょう。
まず、上記で解説したように、この製品は実質的にノートンセキュリティスタンダードにノートンIDアドバイザーを足して、さらに付加サービスを加えたものです。
ノートンセキュリティスタンダードは2018年頃に3,230円(税別)で販売されていました。当時の税率で税込3,488円です。
一方のノートンIDアドバイザーは1年版が現在4,180円で販売されています。
これら2製品の価格を単純に足すと、7,668円/年となりますので、2年間で15,336円、3年間で23,004円となります。(※これら2製品には1年版しかありません)
2年間の費用 | 3年間の費用 | |
---|---|---|
ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIII | 20,680円 | 27,060円 |
ノートンセキュリティスタンダード + ノートンIDアドバイザー | 15,336円 | 23,004円 |
差額 | 5,344円 | 4,054円 |
上の表を見ると分かるように、ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIの価格は、ノートンセキュリティスタンダードとノートンIDアドバイザーの価格を足したものより高くなっています。この差額が付加サービスに相当するということなのでしょう。
ただ、付帯補償や「みんなの法律相談」の閲覧・利用は通常は必要ないと思います。そう考えると、必要のないサービスが付いた割高な製品だと感じます。
ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIって必要?
さて、実際に多くの人が知りたいのは、付加サービス分の差額が妥当かどうかというより、「そもそもこの製品はスマホに必要なのだろうか?」ということだと思います。
まず、「ノートンセキュリティ」の部分についてですが、これはマルチデバイス用の統合セキュリティソフトなので、AndroidやiOSだけではなくWindowsやMacにもインストールできます。したがって、携帯ショップですべての顧客に必須であるかのように勧める商品としてはオーバースペックだと思います。
また、ノートンIDアドバイザーについては、スマホの利用に必須かというと、そうではないと思います。個人情報の流出を検知する機能(ダークウェブモニタリング)は有用だとしても、復旧支援スペシャリストによるサポートは必要ないと思います。
結論としては、ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIはスマホに必須の製品ではない、ということになります。
本来スマホに必要なセキュリティソフトとは?
では、スマホにインストールすべきセキュリティソフトには、どのような製品を選べばいいのでしょうか?
ノートンの製品ラインナップから選ぶ場合、シンプルに以下のように考えればOKです。
●スマホ1台だけ保護できれば十分な人
→ スマホ専用セキュリティソフト「ノートンモバイルセキュリティ」
●スマホを複数台持っていたり、スマホに加えてパソコンも持っている人
→ マルチデバイスセキュリティソフト「ノートン360」
製品名 | インストール可能台数 | 1年版の価格 | 3年版の価格 |
---|---|---|---|
ノートンモバイルセキュリティ | 1台(スマホのみ) | 3,080円 | なし |
ノートン360デラックス | 3台(スマホ&PC) | 7,680円 | 14,480円 |
ノートン360プレミアム | 5台(スマホ&PC) | 7,980円 | 15,980円 |
上の価格表を見ると、ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリングプラスIIIよりはるかに安い価格で必要十分な機能を搭載し、インストール可能デバイス数も多い製品があることがわかると思います。
なお、どの製品も以下のノートン公式ストアから購入できます。
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実際には、家庭にスマホ1台しかない、という方は少数派だと思いますので、多くの場合はノートンモバイルセキュリティではなくノートン360を購入したほうがお得になります。
詳しくは以下の記事も参考にしてください。
そもそもiPhoneにセキュリティソフトは必要?
auショップでノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIII を契約した人の多くはiPhoneの購入の際に契約させられているようで、「そもそも論として、iPhoneにセキュリティソフトは必要なのか?」という疑問を持つ人も多いようです。
WindowsやAndoridに比べるとiPhone/iPadがマルウェアに感染するリスクはかなり低いのですが、マルウェア以外のセキュリティリスクも存在しますので、できるだけセキュリティソフトをインストールした方がいい、とうのが当サイトの考えです。
ただ、その場合、iPhone”専用”のセキュリティソフトを購入する必要はないと思います。自宅にパソコンを所有している人がほとんどだと思いますので、セキュリティソフトを購入する際は、ノートン360のようなiOSにも対応した統合セキュリティソフトを選びましょう。
詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。
auショップで契約したノートンの年額版製品を解約する方法
auショップで契約したノートンの年額版製品は、購入から60日以内であればオンラインで解約することが可能です。ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIII についても、購入から60日以内であれば返金に応じてもらえます。
詳しい手順は、ノートンのサポートサイトに記載されていますので、以下をクリックして案内に従って解約手続きを行ってください。なお、解約の申請にはauショップで交付された領収書または購入証明書が必要になります。
なお、上記の解約方法は、auショップで契約した「年額版」の製品を解約する方法です。月額版を契約している場合は解約方法が異なります。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
「ノートン360」アプリと「ノートンモニター」アプリについて
auショップで購入したスマホに「ノートン360」と「ノートンモニター」というアプリがインストールされています。これは必要でしょうか?というような質問もよく見かけます。
少々分かりづらいのですが、ノートン360はノートンセキュリティの機能を利用する際に使うアプリで、ノートンモニターはダークウェブモニタリングプラスの機能を利用する際に使うアプリです。
これらの機能を使わないのであれば削除しても全く問題ありません。ただ、注意すべきなのは「アプリの削除」=「解約」ではないという点です。
アプリを削除しても解約したことにはなりませんので、ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIII の返金を希望する人は、アプリを削除するだけでなく、購入から60日以内に一つ前のセクションで紹介したノートンのサポートページを参照して忘れずに解約を申請してください。
まとめ
auショップでスマホを購入する際に契約を勧められる「ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIII 」という製品は、スマホに必須ではない機能・サービスも搭載しています。
スマホのセキュリティソフトが必要であれば、ノートンモバイルセキュリティの方が遥かに割安ですし、スマホ以外にパソコンも所有する人はノートン360を購入したほうがお得です。
ノートンセキュリティ with ダークウェブモニタリング プラスIII は購入から60日以内であれば解約・返金してもらうことが可能ですので、契約後に不要だと感じた場合は以下のページを参考に解約手続きを行いましょう。
なお、ノートン製品はノートン公式ストアから購入するのが一番安心です。携帯ショップでノートン製品を購入しても携帯ショップはサポートを提供しませんし、もし解約したくなった場合は通常とは異なるイレギュラーなプロセスになります。
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